物流2024年問題 取り組みを解説

中継輸送のためのトラクタ交換作業

関東からと関西からの
ドライバーが伝票を交換
2024年問題へ対応するためには、沢山の課題に対してバランスよく対策を講じてゆかなければなりません。本コラムではドライバーの「労働環境改善」と「物流サービスの安定供給」のために取り組んだ中継輸送のスタートから段階的な推進について具体例で解説し情報提供できればと考えました。ドライバーの取り組みへの反応も含め試行錯誤しながら対策を講じていった内容についてまとめました。
新聞記事リンク
ドライバーの「労働時間削減」「労働環境改善」を実現する「中継輸送」という記事で取り組みについて紹介されました。
中継輸送取り組み事例③と結果
当社の名古屋支店や、静岡支店を配備する前の段階でコネクトエリア浜松を利用したことも中継輸送の推進に拍車をかけた取り組み事例の1つである。利用台数分の申し込みを行い。それに伴い長距離便の輸送ルートを東名高速から新東名高速に切り替えた。いわゆる配送ルートの変更の対応事例である。
走行距離が短くなり高速料金が低減するなど好転する事項も複数あった。作業スペースも確保され、ドライバーの休憩所も用意された。自社の中継輸送拠点配備の必要性も具体的に認識できたわけである。取り組みを行い小さな成功事例を積み上げることは非常に重要である。ドライバー不足が深まる中、労働環境改善と負担軽減の観点から順次中継輸送の拡大へと進んでゆく。週末に限らず毎日中継輸送を実施。この頃、中継輸送をはじめてから社内の運送の概念が変わっていきました。それまではチャーター便は単車に積んで届けるとう概念だったのがトレーラーに積み替えて幹線輸送するという概念になり地場輸送・長距離輸送を役割分担するという意識改革がすすんだわけです。
関東・関西の各拠点を出発したトレーラーは約4時間で中継地点に到着。中継地点でトラクタ交換が行われ約30分で中継地点を出発。再び約4時間で関東・関西に戻ることになる。
ドライバーは荷役作業を行わず積み降ろしは別の作業員が行いドライバーの拘束時間はこの頃9時間になり拘束時間が大幅に減って毎日帰宅できるようになった。
当初、新しい職種であったトレーラーのドライバーを社内的にブランド化して、若手ドライバーにとってトレーラー乗務が目標の一つになるように社内周知の促進にも努めました。
中継輸送まとめ
物流業界では働き方改革によるドライバーの労働時間減少がデメリットばかりにならないよう、生産性を向上させることが重要です。
本コラムは質の高い中継輸送を実現するために自社の中継拠点を配備するまでの経緯であり輸送の取り組みです。たくさんの課題を抱える2024年問題への取り組みの一部ですが、これらの事例を対策のご参考にしていただければ幸いです。