パレット輸送の特徴
フォークリフトでの移動により、工場や倉庫、営業拠点、海上コンテナや貨物列車、トラック便などの現場で用いられ作業効率や生産性を高めるため導入されています。積み荷を丸ごと動かすため、積み降ろしにかかる時間が短縮され、一度に多くの荷物を早く輸送できます。作業スタッフの体力負担の軽減にもなります。すべての荷物をほぼ同じ形やサイズの直方体に整えることになり、無駄なスペースを作らず積載率を向上させることができるため輸送費の削減にもつながります。トラック便においてはパレット便などと呼ばれることもあります。反対の意味としては手持ち輸送(手積み)があります。手持ち輸送(手積み輸送)は荷物を一つずつ移動させるという意味です。
パレット輸送の「形状」と「材質」による種類
「形状」のパレット種類
①平パレット
フラットな構造をしているパレットです。
スノコを上下に重ねたような形状をしており、それ以外の付帯物はありません。
上下の間には空洞があり、フォークリフトの爪を差し込み移動させます。
最も多く使用されており一般的なタイプです。
②ボックスパレット
鉄製の板や網状で3つ以上の面が荷物を囲んだパレットです。
側面の壁が固定のものや取り外し可能なもの、開閉式のものなどがあります。
③ロールボックスパレット
3つの面に柵がついたパレットで、下部に車輪がついています。荷物を重ねて積んでも荷崩れしにくく、軽い力で運べるのが特徴です。また、折りたたむことができるので、コンパクトに保管できますが、フォークリフトで持ち上げることはできません。
④タンクパレット
液体を運ぶためのパレットです。液体を入れるタンクの周りを、金属のパイプで囲って保護しています。
「材質」のパレット種類
①木製パレット
現在、最も多く使用されています。金属やプラスチック、コンクリートなど他の素材と比較して価格が安く、リサイクル可能であり、比較的積荷がすべらないなどの特徴があります。
通常の温度環境や室内での耐久年数はプラスチックに比べ短く、木製パレットは湿気が多い倉庫などでは劣化が早く進むため適していません。
②金属パレット
金属製のパレットは鋼鉄やアルミ材が主流です。
強度と耐久性により、重量物の輸送に適しています。また、長期間の使用に耐えることができます。洗浄が可能であり、衛生的な環境や食品業界での使用に適しています。
リサイクル可能であり、製作においては自由度が高いため製品に合わせたオーダーメイドが可能です。
③プラスチックパレット
素材はポリプロピレンとポリエチレンが主流となります。加工技術により、軽さと強度の両方を備えており着色が自由です。木製パレットに比べ、トゲやササクレの発生がなく積載物や人を傷めません。軽量なタイプも多く、持ち運びが簡単なものもあります。耐水性に優れ長寿命ゆえトータルコストは木製に比べ低コストで済むと言えます。
パレット輸送のまとめ
パレット利用の「ルール化」や「標準化」をすすめパレットをうまく使いこなすことが出来れば、トラック便もコストパフォーマンスよく安全で合理的な物流に役立てることができます。よりパレットの活用精度をあげることで、物流のリードタイムやコストの削減につながります。労働力不足が深刻化してゆくことを見据え、日々の積み込み作業が楽にできて手間を減らすことがパレット活用により可能です。働き方改革により中継輸送が増えることで、よりパレットの需要が増えることも考えられます。積み替えやすいパレット便は今後も期待されることになるでしょう。
参考:物流の課題解決へパレット活用を推進する日本パレット協会
https://www.jpa-pallet.or.jp/
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